テラスハウス売却のコツは?売りにくい理由と対策を徹底解説
こんにちは。千葉エリアの不動産会社「イエステーション」前島です。
「テラスハウスを売却したいけれど、売れにくいって本当?」
「どうすれば売却がスムーズに進められるの?」
テラスハウスの売却を検討中の場合、そんな悩みをお持ちではありませんか?
確かにテラスハウスは、一般的な戸建てや分譲マンションと比べると売却に工夫が必要です。建物の構造的な特徴など、売れづらい要素があるからです。
しかし、適切な対策を講じれば、スムーズな売却は十分に可能です!
今回は、テラスハウスが売れにくいといわれる理由を詳しく解説するとともに、具体的な売却方法をご紹介します。

テラスハウスとは?
テラスハウスとは、複数の独立した住戸が壁を共有してつながっている建物を指します。
建築基準法では「長屋」に分類される建物で、各住戸に専用の庭や駐車場、テラスが備わっているのが特徴です。
マンションやアパートと異なり、エントランスや廊下などの共用部分はなく、各住戸に直接出入りできる玄関があります。
つまり、住戸自体は戸建てのように独立した構造となっているのです。
よく混同されるタウンハウスとの違いは、「敷地の所有権の在り方」にあります。
テラスハウスは敷地が分筆されており、各住戸が庭や駐車場を含めて単独で所有します。
一方、タウンハウスは敷地全体が共有となっており、建物のみが区分所有の形になります。
なお、長屋とテラスハウスの構造自体は同じですが、テラスハウスはデザイン性の高い現代的な外観の建物を指すことが多いです。
テラスハウスは売却しにくい?
テラスハウスが売却しにくいといわれる理由には、主に以下の3つが挙げられます。
- 再建築やリフォームがしづらい
- 住宅ローンが通りにくい
- 集合住宅的なデメリットを感じてしまう
それぞれの理由を「買い手側の心理に立って」見てみると、その背景がよくわかります。
理由①再建築やリフォームがしづらい
テラスハウスの最大の課題は、建物の再建築やリフォームに制約があることです。
隣家と壁を共有している構造のため、単独で建て替えを行うのが難しいのです。
建て替える際には隣家との切り離し工事が必要となりますが、その際に以下のような課題が生じる可能性があるでしょう。
- 隣家の住人から許可を得る必要がある
- 工事中の騒音や振動に対する配慮が必要である
- 切り離し後の建物の強度確保が課題となる
- 接道義務などの建築基準法の要件を満たせなくなる可能性がある
建築基準法では、幅4m以上の道路に2m以上接道していることが求められます。
テラスハウスを切り離すと、それぞれの建物が単独でこの要件を満たす必要があるため、再建築不可となるケースも多いのです。
建て替えやリフォームができないとなると、需要は大きく下がってしまうでしょう。
理由②住宅ローンが通りにくい
テラスハウスは住宅ローンの審査が通りにくい傾向にあります。
金融機関が建物の担保価値を低く評価しやすいからです。
具体的には、再建築やリフォームに制約があることで、将来的な資産価値が限定的になると判断される可能性が高いでしょう。
また、一般的な戸建てやマンションと比べて流動性が低く、万が一の際に売却しにくいという点も、金融機関にとってはリスク要因となります。
住宅購入時、買主の大半は住宅ローンを利用するため、この点がボトルネックとなって購入希望者が限定されてしまうのです。
理由③集合住宅的なデメリットを感じてしまう
テラスハウスは戸建て的な要素を持ちながらも、隣戸と壁を共有している構造ゆえに、集合住宅としての側面もあわせ持っています。
そのため、以下のような懸念から購入をためらう人もいるでしょう。
- 隣家との壁を共有していることによる騒音リスクがあるのでは?
- プライバシーの確保が難しいのでは?
- 管理規約やルールがあると、不便に感じるのでは?
- 窓の配置が限定的で、風通しや採光に影響があるのでは?
これらの不安要素を感じて、「完全に独立した戸建て住宅」のほうが良いかも、と考える買い手は多いでしょう。
テラスハウスをスムーズに売却する方法

テラスハウスの売却には課題もありますが、適切な戦略を立てることでスムーズな売却は十分に可能です。
ここでは、具体的な売却方法を5つご紹介します。
方法①隣家に買取を打診する
まず検討したいのが、隣家への買取打診です。
隣家にとっては生活スペースを拡大できるメリットがあり、既に建物の良さを理解しているため、相場価格での買取が期待できる可能性も高いでしょう。
日頃からコミュニケーションを取り、良好な関係を築いておくことが交渉成功の鍵となります。
方法②隣家と一斉に売却を目指す
自分の物件だけでなく、隣家と同時に売却する方法もあります。
複数の住戸をまとめて売却することで、敷地全体が広くなり、再開発や建て替えがしやすくなるため、買い手にとって魅力的な物件となるからです。
隣家も同様に売却の悩みを抱えている可能性があるため、一緒に解決策を探る提案は受け入れられやすいでしょう。
方法③ほかの住戸を買い取る/協力して建て替えを目指す
資金に余裕がある場合は、ほかの住戸を買い取って一棟所有とする方法も検討できます。
所有権を一つにまとめることで、自由な建て替えやリフォームが可能となり、売却時の選択肢が広がります。
もし買い取りが難しい場合は、隣家と協力して建て替えの可能性を探るのも一つの方法です。
建て替えが実現すれば、物件価値の大幅な向上が期待できますね。
方法④不動産会社に買取を依頼する
確実に売却したい場合は、不動産会社による買取も選択肢の一つです。
仲介での市場相場より価格は下がる傾向にありますが、スピーディーな現金化が可能で、買い手を探す手間も省けます。
テラスハウスのような特殊な構造や権利関係を持つ物件の取り扱いに慣れている不動産会社であれば、適正な価格での買取が期待できるでしょう。
査定を依頼する際には、「テラスハウスの売却実績があるか」「類似物件の取り扱い経験があるか」などを確認しておくと安心です。
方法⑤投資用物件として売却する
テラスハウスは賃貸需要が比較的高いため、投資用物件として売却する方法もあります。
購入者のターゲットを不動産投資家に絞ることで、住宅ローンの問題を回避できる可能性も期待できるでしょう。
周辺の賃貸需要や想定利回りなど、投資物件としての魅力をアピールすることがポイントです。
売却を成功させるために重要なポイントもチェック!
スムーズな売却を実現するためには、売却方法の工夫だけでなく、実行段階でのサポートも重要です。
適切な不動産会社への相談が不可欠
テラスハウス売却の経験が豊富な不動産会社に相談することで、最適な売却戦略や価格設定、アピールポイント整理などのアドバイスを受けることができます。
良い不動産会社の選び方については、「不動産売却における良い不動産会社の選び方のコツを徹底解説!」をご覧ください。
内覧対策も重要
売却活動をスムーズに進めるには、買い手に好印象を持ってもらうための内覧準備が欠かせません。
具体的な内覧対策については、「家の内覧は売却成功の要!内覧を成功させるコツを確認」で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
テラスハウス売却も工夫次第!スムーズな成功を目指そう
テラスハウスは、隣家と壁を共有する構造から、再建築の制約や住宅ローンの審査ハードル、集合住宅的な不安要素があり、売却には工夫が必要です。
売却をスムーズに進めるためには、隣家への売却打診や一斉売却の提案、ほかの住戸の買い取りや建て替え協議、不動産会社への買取依頼、投資用物件としての売却など、状況に応じた適切な戦略を選ぶことが重要です。
また、テラスハウスの特性を理解した上で、売却活動をサポートしてくれる不動産会社への相談も、成功への大きな一歩となるでしょう。
テラスハウスの売却に悩んだときは、ぜひ不動産会社にご相談ください。
千葉エリアの不動産売却のお悩みは、「イエステーション」がサポートいたします。

多古町店 前島 亮
売却は一生に何度もあるものではございません。
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