不動産の個人売買は可能!ただしメリット・リスクを知って検討を
こんにちは。千葉・北総エリアの不動産会社「イエステーション」前島です。
不動産売買というとまずは不動産会社に相談するのが一般的ですが、不動産会社を通さずに個人売買することも可能です。
不動産の個人売買にはメリットもありますが、デメリットやリスクが大きいのも事実。
今回のコラムでは、不動産の個人売買のメリット・デメリットについて解説します。
不動産の個人売買を考えている方は、ぜひそのメリットやデメリット・リスクをしっかり把握したうえで検討してください。
不動産の個人売買をする際の流れや必要書類、さらに、個人売買以外で費用を抑えて不動産を売却する方法などもお伝えします。
不動産の個人売買は可能!だけどおすすめしない理由とは
仲介業者を通さずに不動産を個人売買することは可能です。
不動産の売買で宅地建物取引士の資格が必要となるのは、不動産売買の仲介をして手数料を得る場合。
そのため、個人が自分で相手を見つけて不動産を売買することに対してはとくに法律などによる規制はなく、自由に行って問題ありません。
親族に売ろうと思っている、知人が買いたいと言っているなど、売り先のめどが付いているような場合では、不動産を通さないで直接売買したいと考えている人も多いでしょう。
しかし、不動産の個人売買はあまりおすすめできません。
なぜなら、不動産の売買は契約書や税金、登記手続きなど、専門的な知識が必要となる場面が多いため、素人のみで行うとトラブルになってしまうリスクが大きいからです。
「相場よりもとても安く売ってしまった・高く買ってしまった」「契約内容があいまいでトラブルになってしまった」「売買後に物件の欠陥が見つかった」などの問題が起こる可能性もあります。
専門家を入れずに個人売買した場合は、このようなトラブルの解決も自分たちでしなくてはいけませんし、売買にともなう登記手続きや税金などの処理が漏れてしまっても大変です。
不動産仲介がどのような役割を担っているかは、下記のコラムで詳しくご紹介しておりますので、こちらもチェックしてみてくださいね。
不動産の個人売買のメリットとリスク・注意点をチェック
不動産の個人売買にはリスクがあるとは言っても、「不動産会社を通さないで不動産を個人売買したい」と思う方もいると思います。
不動産の個人売買を考える際には、そのメリットとデメリット・リスクをしっかり理解したうえで検討しましょう。
メリットとデメリット・リスクをそれぞれご紹介します。
不動産を個人売買するメリット
不動産を個人売買する大きなメリットは、仲介手数料がかからないことでしょう。
不動産会社に依頼して不動産を売買した場合に支払う仲介手数料は、売却価格が400万円超のケースで、最大「売却価格×3%+6万円+消費税」です。
仮に500万円で売却した場合の仲介手数料は231,000円となり、なかなか大きな金額でしょう。
不動産会社を通さずに不動産を個人売買した場合はこの仲介手数料が発生しませんので、売却にかかる費用を抑えることができます。
また、契約の内容を自分たちで自由に取り決めることができるので、自由度が高いこともメリットの一つと言えるでしょう。
不動産を個人売買するデメリットやリスク
一番大きなデメリットは、先ほどもお話しした通りトラブルが起こる可能性があること。
不動産売買や関連する法律に詳しくないと不利な契約をしてしまうリスクもありますし、専門知識がないことによる手続きの漏れや間違い、トラブルの発生なども心配です。
個人売買では重要事項説明書の作成の義務はなく、個人売買だからと契約書を作成しないケースもあるため、契約内容をしっかり確認せずに進めてしまい、後々トラブルになってしまうケースもあります。
また、売買の相手を自分で探さなくてはいけないことも個人売買のデメリットでしょう。
親族や知人に売るなど、売却先のめどが付いている場合は問題ないですが、不動産会社を利用せずに自力で売却先を探すのは時間がかかってしまいます。
さらに、売買契約に必要な書類の準備、契約の手続き、登記や税金の手続きなどのすべてを自分で行わなくてはいけません。
もう一つの注意点として、個人売買では金融機関の住宅ローンを利用できないケースがほとんどであることも知っておきましょう。
なぜなら、住宅ローンの審査には宅地建物取引士が作成した重要事項確認書が必要だからです。
さらに、個人売買では税金逃れのための親族への売却や詐欺といった不正取引のリスクもあるため、金融機関からは敬遠されてしまう傾向も…。
住宅ローンが利用できないとなると、なおさら売却相手が限られてしまうでしょう。
不動産の個人売買の流れと必要書類をチェック
不動産の個人売買を行う場合の流れ、必要書類を確認しましょう。
不動産の個人売買の流れ
【1】不動産相場を確認、売却価格の決定
まずは不動産の価値や相場を確認して売却価格を決めます。
相場のチェック方法は、近隣の似たような物件の価格をチェックしたり、インターネットの査定サイトを利用したりして査定を行うなどの方法があります。
【2】売却活動
個人売買の場合、不動産会社に依頼したときのように雑誌やポータルサイトに物件情報を載せるわけにはいきません。
現地に看板を立てる、チラシをまく、個人のSNSなどで告知する、友人や知人を通じて購入者を探すといった方法になるでしょう。
また、問い合わせや内覧の対応なども自分自身で行います。
【3】売買契約
購入者が決定したら、契約内容を詳しく取り決め、不動産売買契約書を作成しましょう。
相手が親族や親しい友人の場合でも、後々のトラブルを防ぐためにも契約書は必須。
契約書には対象となる物件の詳細、売買価格、支払い方法、支払期日、手付金や違約金の取り決め、固定資産税の清算方法、後日に不具合が見つかった場合の対応などを記載します。
売買金額に応じた収入印紙も忘れずに貼付してください。
【4】決済、引き渡し、名義変更
売却金の決済と同時に物件の引き渡しを行い、所有権移転登記の手続きも行います。
住宅ローンが残っている物件の売却では、売却と同時に残債を一括完済し、抵当権の抹消登記の手続きも必要です。
不動産の個人売買で必要となる書類
不動産の個人売買では、必要書類もすべて自分で揃えなくてはいけません。
以下の書類が必要となります。
- 不動産の登記事項証明書:法務局で取得
- 固定資産評価証明証:法務局で取得
- 不動産の権利証(登記済証):不動産の購入時に取得
- 不動産の建築設計図書:不動産の購入時に取得
- 公図:法務局で取得
- 印鑑証明:自治体の窓口で取得
- 本人確認書類(運転免許証など)
不動産売買契約書や代金受領時の領収書などは自分で作成することになります。
不動産の個人売買でなくても、費用を抑えて売却する方法はある!
不動産を個人売買する大きな目的は、仲介手数料を削減して売却費用を抑えられることにあります。
しかし、そのためにトラブルのリスクを背負うのも心配ですよね。
そこで、個人売買以外に費用を抑えて売却する主な方法を3つご紹介します。
仲介手数料の交渉をする
仲介手数料として決められている金額は上限です。
仲介手数料が安い不動産会社を探したり、仲介手数料の金額を交渉したりしてみましょう。
ただし、仲介手数料は不動産会社の利益となる部分ですので、安ければ良いというものでもありません。
仲介手数料が安い代わりに、サービスが悪かったり信用がおけなかったりする不動産会社では本末転倒。
バランスを見ながら、可能な範囲で相談してみましょう。
リフォームや解体はしないで売却する
古い住宅であれば、売却前にリフォームや解体を検討されている方もいらっしゃると思います。
ですが、リフォームや解体は必ずしも行わなければならないことではありません。
リフォームや解体費用を売値に乗せられるとは限りませんし、近年は「物件を購入してからフルリノベーションをしたい!」という需要も高まっています。
リフォームや解体で費用をかけずに売却した方が、スムーズに売れる可能性もあります。
売値は少し下がってしまうことになりますが、売値が安ければ仲介手数料や印紙代も伴って安くなります。
不動産買取で売却する
不動産買取とは、物件を不動産会社に直接買い取ってもらう方法です。
仲介ではないので、仲介手数料は発生しません。
売却価格は市場相場よりも少し低くなってしまいますが、買主を探す必要もなく、不動産会社と金額の折り合いがつけばすぐに売却できるので、すぐに売却したい場合にもおすすめです。
短い期間での売却が叶えば、早く不動産を手放せる分、固定資産税の負担も軽減できます。
不動産売却時の「仲介」と「買取」の違いについては、下記のコラムでご紹介しておりますので、あわせてご参考ください。
不動産の個人売買は避けるのが賢明。リスクを知って検討を
不動産会社を通さずに不動産を個人売買することは可能です。
しかし、すべての手続きを自分で行う手間や時間、専門知識がないことによるトラブルのリスクなどを考えると、個人売買はあまりおすすめできません。
不動産を個人売買することの大きなメリットは仲介手数料がかからないことですが、費用の削減が目的なら、仲介手数料を交渉する、リフォームをしないで売却するといった方法もあります。
メリットとデメリットを理解したうえで、しっかり検討してみてください。
不動産会社への依頼には仲介手数料が発生してしまいますが、その分ご自身の負担は大きく軽減できるはずです。
千葉・北総エリアの不動産売却でお悩みの方は、お気軽にイエステーションへご相談ください!
多古町店 前島 亮
売却は一生に何度もあるものではございません。
より安心していただけるよう、分かりやすい資料とわかりやすい説明を心がけております。
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