空き家の適切な管理方法は?持ち物や管理する際のポイントもご紹介
こんにちは。千葉・北総エリアの不動産会社「イエステーション」前島です。
「相続したものの住むつもりがない」といった空き家物件。
放置すると劣化が進み、資産価値はどんどん下がってしまいます。
「空き家の管理って何から手を付ければいいの?」とお悩みの方もいるでしょう。
そこで今回のコラムでは、空き家の適切な管理方法を解説。
空き家を所有し続けるリスクや、管理が難しい場合の対処法もあわせてご紹介します。
空き家の適切な管理方法をチェック!
空き家となった家は、人が住んでいる家と比べて湿気がこもりやすく、放置すれば急速に傷んでしまいます。
建物の価値を維持するには、定期的な管理が大切です。
管理の手段の1つとして、自分で管理する以外に空き家専門の管理会社に依頼する方法もあります。
所有者に代わって空き家を定期的に巡回し、家の換気や清掃などのサービスを行ってくれます。
管理に時間が割けない、空き家が遠方にある場合に利用すると便利ですね。
空き家が自宅近くにあり、作業時間が確保できるという方は、自分で管理を行えば最もコストがかかりません。
自分で管理を行う方法として、持ち物など事前準備や押さえておきたいポイントをご紹介していきます。
空き家管理の前に必要な準備とは?
服装は動きやすく、汚れても構わないものがベスト。
ダニや蜂など害虫被害に遭う可能性もあるので、長袖・長ズボンがおすすめです。
ケガや汚れを防ぐために軍手・スリッパを着用し、電気を止めているなら懐中電灯があると便利です。
準備しておきたい主な持ち物は「ゴミ袋」「掃除用具」「草むしり用のグッズ」。
どこを点検するかあらかじめチェックシートを用意しておくと、管理項目に漏れが出にくく、作業がスムーズに進みます。
雨漏りや破損など気になる箇所をカメラで記録できるよう、用意しておくのも良いでしょう。
また、ご近所の方に不審に思われないよう、作業前に挨拶に伺い、管理に来たことを伝えるのも大事です。
空き家を適切に管理するポイント
長期間使用せず、定期的に管理しないと老朽化が加速してしまう空き家。
建物の価値を維持するための、適切な管理ポイントを5つご紹介します。
①換気
締め切った室内は湿気がこもり、シロアリやカビの発生で家が腐ってしまう原因に。
靴箱や押し入れ、クローゼットなどは特に湿気がこもりやすいので注意が必要です。
窓や戸を開けたり、換気扇を回したりして換気し、湿気を逃がしましょう。
②通水
水が通らない水道管は、錆びて破裂したり、内部の水分が蒸発して下水管の悪臭が家の中に流れ込む要因となります。
1カ月に1度ほど水を出して(1分ほど出しっぱなしにする)、錆が混じっていないかなど、水の出方を確認しましょう。
③清掃
長い間人が住んでいないと室内にほこりが溜まり、カビも生えやすくなるため、定期的にしっかり清掃することが重要です。
床は掃き掃除をしてゴミを取り除き、雑巾で拭きとるほか、壁や窓も水拭きしておきます。
水道が使えない場合は、汚れがひどいところだけでもクリーニングペーパーなどで拭くと良いでしょう。
④点検・メンテナンス
家の内外を点検して、雨漏りがないか、損壊・劣化がないかを確認しましょう。
問題のある箇所はメンテナンスが必要です。
雨漏りの有無は、壁や柱、天井のシミや壁紙のはがれ具合でチェックできます。
放置すると家が腐る原因となるので、クローゼットの中や押し入れ内部も忘れずに点検してください。
雨どいや外壁塗装のひび割れは、破損部分が落下する恐れもあり、大きなひび割れは雨漏りの原因にもなるので、早めに修繕を依頼しましょう。
また、害虫が発生したり庭木が隣地に伸びたりしていないかもチェックを。
隣地の住人は、空き家による害虫や庭木に困っても勝手に処理することができません。
ご近所トラブルにもつながりかねませんので、周囲に被害が出ないようメンテナンスをしておきましょう。
⑤防犯管理
敷地内に誰かが立ち入った跡がある場合、防犯カメラの設置や鍵の取り換え、セキュリティ会社との契約など、防犯対策を行うことをおすすめします。
管理作業後に帰宅する前には、施錠がしっかりできているか確認してくださいね。
空き家を所有し続けるリスクも知ろう
空き家を適切に管理しないまま所有していると、次の3つのリスクがあります。
- 「特定空き家」に指定されるリスク
- 所有者責任を問われるリスク
- 犯罪の温床となるリスク
1つずつ解説します。
「特定空き家」に指定されるリスク
特定空き家とは、防災・衛生・景観などにおいて地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼすと見なされた空き家です。
指定された空き家は、税金に対する優遇措置が適用されなくなるため、固定資産税の負担も増加します。
行政から状況を改善するよう助言や指導が入りますが、それを無視し続けて最終的に行政による解体・撤去が実行された場合、費用は所有者に請求されます。
費用が払えない場合は公売に出され、不動産を手放すことになりかねません。
所有者責任を問われるリスク
適切な管理をせず建物が劣化すると、価値が下落するだけでなく、空き家の倒壊やブロック塀が崩れるといった事故が起こる危険も。
万が一他人にケガを負わせる事態となれば、所有者として損害賠償責任を問われる可能性もあります。
犯罪の温床となるリスク
人の出入りがなく、管理されず放置されている状態が続くと、知らない人が住みついたり、犯罪の拠点となったり、ゴミの不法投棄や放火をされるリスクが高まります。
犯罪に巻き込まれないためには、定期的に管理の手を入れることが大切です。
空き家への不法侵入を防ぐ方法は「空き家への不法侵入を防ごう!手口や被害例、予防策を詳しくご紹介」でも解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。
空き家の管理が難しいなら売却も検討しよう!そのメリットも
空き家を所有し続けるデメリットは、管理・維持費がかかってしまうこと。
使わない空き家なのであれば、管理が負担になってしまう前に、売却を検討しましょう。
空き家は、所有しているだけで次のようなコストがかかります。
- 固定資産税:毎年1月1日時点で所有する不動産に対して発生する地方税
- 光熱費:電気・水道・ガスを継続して契約している場合に発生する費用
- 管理費:空き家までの交通費や掃除用具などの雑費。管理会社へ委託する場合は管理委託費用
- 保険料:火災保険や地震保険など、万が一に備えて加入する保険に対する費用
空き家の維持費用については「空き家の維持費はどのくらい?内訳や目安、注意点など詳しく解説!」でも詳しく解説していますので、ぜひご参照ください。
費用面での負担のみならず、そもそも空き家が遠方にある場合は、管理の時間的な負担も大きくなることでしょう。
空き家を売却するメリットは、管理に手間と費用がかからないこと。
負担になっていた空き家を現金化できるという利点もあります。
立地など条件が良い空き家は高く売れる可能性もあるので、まずは不動産会社に査定を依頼して、空き家の価値を調べてみてくださいね。
相続した空き家の対処に困っている場合は、こちらのコラムも参考にしてみてください。
空き家の管理は定期的に適切な方法で行うことが大切
空き家は放置すると劣化が進むため、定期的な管理が必要です。
管理会社に委託する方法もありますが、自ら管理するのが最も低コスト。
管理前には服装・持ち物を整え、ご近所への挨拶も忘れずに行いましょう。
空き家の管理のポイントは、換気・通水・清掃・点検・防犯管理の5つ。
建物の価値を維持するには、適切に管理することが大切です。
空き家を適切に管理しないままでいると、「特定空き家」に指定されるリスク、所有者責任を問われるリスク、犯罪の温床となるリスクがあります。
また、所有し続けるだけでも、管理・維持費がかかるため、将来的に活用する予定のない空き家は、売ってしまえば手間もコストもかかりません。
管理が難しい場合は、売却の検討をおすすめします。
空き家の処分に悩んだときは、ぜひ不動産会社にご相談ください。
千葉・北総エリアの不動産売却のお悩みは、イエステーションがサポートいたします!
多古町店 前島 亮
売却は一生に何度もあるものではございません。
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