賃貸中の物件も売却できる!売る方法やコツ・注意点を詳しく
こんにちは。千葉エリアの不動産会社「イエステーション」前島です。
「賃貸中の物件は売却できるのだろうか?」
一戸建てやマンションなど、所有物件の売却をご検討中の場合、そんな疑問をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
結論から言いますと、賃貸中でも売却は可能です。
今回のコラムでは、賃貸中の物件の売却方法を解説します。
売却の流れや用意しておくべき書類、売却の際の注意点や、高く売るためのコツもあわせてご紹介しますので、ぜひご参考にしてください。
賃貸中の物件を売却する方法は3つ!
賃貸中の一戸建てやマンションなどの物件も売却は可能です。
選択肢としては、次の3つの方法が挙げられます。
- 現在の入居者に売却する
- オーナーチェンジ物件として入居者がいる状態のまま売却する
- 入居者が退去したあとに売却する
それぞれ、メリット・デメリットとともに、どのような方法か解説していきましょう。
現在の入居者に売却する
まず選択肢として検討したいのが、現在の入居者への売却です。
現在の部屋の居住者に、購入を提案するという方法です。
メリットとしては、売却に関わる手間がほかの2つの選択肢に比べて少なく、スピーディな売却が実現できる点が挙げられます。
内覧や広告など売却に関わる手続きが不要で、退去の交渉や立退料の支払い、賃貸契約の切り替えなども必要ありません。
ただし、資金面で賃貸はできても、購入は無理という場合も多く、入居者に購入の意思がないと成り立たないという問題はあります。
とはいえ、入居者はすでに物件に住んでおり、周囲の環境や物件の状態を熟知しています。
一戸建てのファミリー物件などは、長年住み慣れた物件に愛着を持っている場合も多いので、選択肢の一つとして、購入意思を確認してみることをおすすめします。
オーナーチェンジ物件として売却する
2つ目の方法は、「オーナーチェンジ物件」として売却する方法です。
オーナーチェンジ物件とは、すでに入居者がいる状態で売買される収益物件のこと。
入居者の賃貸借契約はそのままで、所有者のみが変わります。
オーナーチェンジ物件として売るメリットは、次の3つが挙げられます。
- 売却期間中も賃貸収入が継続する
- 入居者の退去手続きの手間がない
- 入居者の退去を待たず、売却のタイミングを選べる
物件の所有権を譲渡(売却)するだけですから、入居者との賃貸借契約は継続されます。
新しいオーナー候補を探す間も賃料が入ってくるため、固定資産税などの税金や、維持管理費の負担も心配ないでしょう。
しかしながら、注意点として下記のようなデメリットもあります。
- 購入者層が限定されるため、売却が長引く可能性がある
- 内覧が必要な場合には入居者との相談が必要
- 入居者とトラブルがあると買い手がつきにくい可能性がある
- 大規模な改修や設備更新が難しい(物件の価値アップ対策がしづらい)
購入者の選択肢は、収益物件を希望する人に限られますから、物件の選び方として利回りや収益性が重視されます。
築年数が古い、入居者に問題があるなど、収益が出にくい・管理しにくいといった物件の場合、買い手がなかなか見つかりにくい可能性もあるでしょう。
入居者が退去したあとに売却する
3つ目は、入居者が退去したあとに売り出す方法です。
この方法の良いところは、購入者層が一般の買い手にも広がること、立地が良いなどの好条件であれば、高値で売却できる可能性も期待しやすいという点です。
空室になれば、リフォームして物件の価値も高められますし、内覧もしやすく、買い手に魅力をアピールができるからです。
ただし、入居者の退去や、買い手探し、売却とさまざまな手続きが必要になるため、売却完了まで時間がかかりやすいデメリットがあります。
また、借地借家法にて、入居者の権利が保護されているため、家賃の長期滞納など深刻な契約違反(正当な理由)がない限り、強制退去を行うことはできません。
入居者が退去するまで待つ必要があるという点も理解しておきましょう。
賃貸中の物件を売却する際の流れと必要書類をチェック
続いて、賃貸中の物件を売却する流れと、必要書類を確認しておきましょう。
ここでは、不動産仲介にてオーナーチェンジ物件として売却する流れをご紹介します。
<賃貸中の物件を売却する際の流れ>
- 入居者への確認(退去や購入意思の確認)を行う
- 不動産会社へ査定を依頼する
- 不動産会社と媒介(仲介)契約を結び、販売活動を行う
- 買主との売買契約を締結する
- 決済・引き渡しを行う
- 入居者へオーナー変更を通知する
では、順を追って、売却の流れを確認していきましょう。
ステップ①入居者への確認(退去や購入意思の確認)を行う
入居者に購入してもらえれば最も手間が少ないため、まずは、現在の入居者に、購入したいかどうか、あるいは、退去の予定があるかを確認します。
ステップ②不動産会社へ査定を依頼する
物件の適正な売却価格を知るために、不動産会社に査定を依頼します。
複数の不動産会社に査定を依頼すると、結果や対応を比較しやすくなり、より正確な市場相場の把握だけでなく、より信頼できる不動産会社を選ぶための判断材料になるでしょう。
また、あらかじめ自分でも市場相場を調査しておくと、査定結果の信頼性を計るために役立ちますよ。
ステップ③不動産会社と媒介(仲介)契約を結び、販売活動を行う
売却活動を行うために、不動産会社と正式な契約を結び、広告掲載や内覧など買い手探しの販売活動を行います。
内覧希望者が現れたら、入居者との調整が必要です。
ステップ④買主との売買契約を締結する
購入希望者から申し込みがあったら、価格交渉を行い、合意に達したら、売買契約書を作成し、署名捺印の上、売買契約を結びます。
ステップ⑤決済・引き渡しを行う
契約書で定めた決済日には、買主から売買代金が支払われます。
支払いが完了したら、新しいオーナーに対して物件の鍵や関連書類を引き渡します。
ステップ⑥入居者へオーナー変更を通知する
最後に、オーナー変更通知書を作成し、入居者に送付します。
新しいオーナーの連絡先や管理会社情報を伝え、賃料の支払い先が変わることを知らせ、引継ぎ完了となります。
売却時に必要な書類
物件の査定から決済・引き渡しまでの流れは、通常の不動産売却の流れと変わりませんし、必要な書類も基本的に共通しています。
ただし、オーナーチェンジ物件の場合、賃貸中なため内覧が難しいことと、入居者との賃貸借契約を引き継ぐ必要があるという違いがあります。
そのため資料として、下記の書類を用意しておくことをおすすめします。
- 管理委託契約書
- リフォームや修繕の履歴、図面(間取り)がわかる書類
- 賃貸借契約書
賃貸物件の管理を管理会社に任せているケースでは、どのような契約内容か、管理費用はいくらかといった情報を購入検討者が求める可能性は高いでしょう。
また、物件情報がわかる資料もぜひご用意を。
修繕履歴を知らせることで、購入後に必要なメンテナンス費用などの計算もしやすいですし、購入の判断材料にできるからです。
そして、賃料の金額、契約期間などの基本情報を把握するためには、現在の借主との賃貸借契約書も重要ですから、前もって準備をしておくと売却をスムーズに進めやすいでしょう。
一般的な不動産売却の流れや必要書類は、「不動産売却の流れを解説!必要書類や注意点も知ろう」で詳しくご紹介していますので、ぜひあわせてご参照ください。
賃貸中の物件を売却する際の注意点や高くスムーズに売るコツ
最後に、賃貸中の物件を売却する際の注意点や、高くスムーズに売るコツをご紹介します。
賃貸中の物件を売却する際の注意点
オーナーチェンジの場合は、新オーナーへ家賃の精算と敷金の引継ぎが必要です。
基本的に家賃は前払い式であり、売却日以前の家賃は旧オーナーの収入、以降の家賃は新オーナーの収入となるからです。
例えば、月の途中で売却した場合は、新旧オーナー分を日割り計算して、新しいオーナーへと精算します。
また、入居者から預かっている敷金も新オーナーに、原状回復の範囲、敷引特約の内容などとともに確認し、引継ぎしておきましょう。
賃貸中の物件を高くスムーズに売るコツ
次に、高くスムーズに売るコツとしては、信頼できる不動産会社を選ぶことが大切です。
買い手探し、購入希望者とのやり取りを行うのは不動産会社だからです。
具体的な方法としては、下記の3つのポイントを押さえましょう。
- 売却物件を得意とする不動産会社か確認する
- 査定時に複数の不動産会社に依頼する
- 自分でも相場を調べておく
まず、一戸建てやマンション、収益(投資)物件など、売却物件と同じ種類の物件を多く取り扱っていることが重要なポイント。
得意物件であれば、実績が豊富で、売却ノウハウを熟知していたり、すでに顧客を抱えていたりする可能性が高く、早期売却につながりやすいからです。
査定時には、販売への熱意、提示した査定額で売れる営業力、販売戦略をアドバイスできる専門知識・地域情報があるかどうかなど、担当者の対応を比較し、信頼性を確かめましょう。
査定を依頼する際、自分でも購入者向けの物件検索サイトなどを活用して市場相場を調べておくと、査定額が妥当なものかの判断材料にできますよ。
賃貸中の物件の売却方法は3つ!状況にあわせて選ぼう
賃貸中であっても、所有物件を売却することは可能です。
方法としては3つ、①現在の入居者に売却する、②オーナーチェンジ物件として売却する、③入居者が退去したあとに売却するというものがあります。
それぞれメリット・デメリットが異なるので、状況にあわせて選びましょう。
現在の入居者への売却は、最も手続きがスムーズですので、まずは購入・退去の意思を確認してから、新しいオーナー、あるいは一般の購入希望者を探すという方法を取ることをおすすめします。
オーナーチェンジする場合の注意点として、新しいオーナーへ家賃や敷金など、賃貸借契約に関する引継ぎがあります。
高くスムーズな売却を目指すためにはぜひ、信頼できる不動産会社を選びましょう。
賃貸中の物件の売却に悩んだときは、ぜひ不動産会社にご相談ください。
千葉エリアの不動産売却のお悩みは、「イエステーション」がサポートいたします。
多古町店 前島 亮
売却は一生に何度もあるものではございません。
より安心していただけるよう、分かりやすい資料とわかりやすい説明を心がけております。
地元になくてはならない不動産屋としてクオリティの高いサービスをご提供してまいります。