家の売却でマイナス・赤字を防ごう!損失を抑えるためにできること
こんにちは。千葉・北総エリアの不動産会社「イエステーション」前島です。
「家を売却したらマイナスが出て赤字になった!」というケースは意外と多いです。
思っていたより安く売ることになってしまったり、売却費用が大きくなってしまったり…。
不動産の売却では、できるだけ損失を抑えて売りたいものですよね。
そこで今回のコラムでは、家の売却で出るマイナス・赤字を抑える方法を解説します。
確定申告で税金の還付を受ける方法や、少しでも高く売るためのポイントなどをお伝えしますね。
家の売却でマイナス・赤字になるケースとは?
家を売却すればまとまった金額の売却金が手に入るので、一見、マイナスになることはないように思います。
しかし、たとえば3,000万円で購入した家を2,000万円で売却したなら、少なくても1,000万円の赤字ですよね。
また、購入額と同じ3,000万円で売れたとしても、売却のために300万円の費用がかかったなら300万円の赤字です。
このように、売却金額よりも取得費(取得にかかった費用)と売却費用の合計が上回ってしまうと、不動産売却で赤字になってしまいます。
不動産売却で出た赤字のことを、譲渡損失といいます。
一般的に、住宅は新築時が一番高く、時間がたつに従って資産価値が落ちていきます。
そのため、購入額よりも安い金額で売却するケースは多いですし、同じような価格で売れたとしても売却費用がかかりますので、家の売却でマイナスになることはめずらしいことではありません。
家の売却でマイナス・赤字になるなら「税金の還付」を利用しよう
家の売却でマイナスが出た場合、確定申告をすることで税金の還付を受けられるケースがあります。
不動産売却でマイナスとなった損失分を、同年の給与所得などから控除することで1年間の合計所得額を下げ(損益通算)、納め過ぎとなった所得税の還付を受けられるのです。
売却した年の所得からマイナス分を引ききれなかった場合は、翌年以後3年以内で繰り越して控除も可能です(繰越控除)。
譲渡損失の損益通算・繰越控除ができるのは、以下の2つのケースです。
それぞれの状況と利用できる特例、主な条件などをご紹介します。
【1】住宅ローンの残っている自宅を売って譲渡損失が出た
住宅ローンの残っている家を売却して、売却金が住宅ローン残高を下回って赤字が出た場合が該当します。
住宅ローン残高から売却金を差し引いた残りの金額が損益通算の限度額です。
特定のマイホームの譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例
【主な条件】
- 自分が住んでいる自宅の売却である
- 売却(または取り壊し)年の1月1日時点で、所有期間が5年超である
- 10年以上の住宅ローンで購入している
- 売却価格がローン残債よりも安い
- 合計所得が3,000万円以下
- 第三者(家族や親族など以外)への譲渡である
※この他、詳細な条件や適用除外となるケースもあります。詳しくは国税庁のページをご確認ください。
No.3390 住宅ローンが残っているマイホームを売却して譲渡損失が生じたとき(特定のマイホームの譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例)
【2】買い替えのために自宅を売って譲渡損失が出た
マイホームを買い替えるために自宅を売却して赤字となった場合が該当します。
売却金額から取得金額と譲渡費用を引いたマイナス分が、譲渡損失として損益通算できる金額です。
居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例
【主な条件】
- マイホームの買い替えである
- 売却(または取り壊し)年の1月1日時点で、所有期間が5年超である
- 売却の前年の1月1日から、売却翌年の12月31日までに新しい家を購入
- 新居を購入した翌年12月31日までに居住開始する
- 新居を10年以上の住宅ローンで購入する
- 購入物件の床面積が50㎡以上
- 合計所得が3,000万円以下
- 第三者(家族や親族など以外)への譲渡である
※この他、詳細な条件や適用除外となるケースもあります。詳しくは国税庁のページをご確認ください。
No.3370 マイホームを買い換えた場合に譲渡損失が生じたとき(マイホームを買い換えた場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例)
不動産の譲渡損失を損益通算するには確定申告が必要
損益通算をして所得税の還付を受けるには、確定申告が必要です。
家を売却した翌年の2月16日〜3月15日の間に確定申告を行います。
会社で年末調整を受けている会社員の方も忘れないでくださいね。
特例の条件を満たすことや譲渡損失額を証明するため、確定申告書へ以下の書類を添付します。
- 居住用財産の譲渡損失の金額の明細書
- 居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の対象となる金額の計算書
- 不動産の登記事項証明書
- 不動産売買契約書
- 住民票
- 住宅借入金等の残高証明書(【1】の場合)
また、翌年度以降に繰越控除を受ける場合は、損益通算の確定申告を正しく行ったうえで、繰越控除の特例の適用を受ける年の確定申告を行う必要があります。
家の売却でマイナス・赤字を抑える方法も事前に知っておこう
家の売却でマイナスを極力出さないためには、譲渡費用をできるだけ抑えつつ、高く売却することが大切です。
そのためには、こんなポイントを押さえながら売却を進めましょう。
- 複数の不動産会社に査定を依頼して比較検討する
- 物件のあるエリアや該当物件の種類を得意とする不動産会社を選ぶ
- 仲介手数料の安い不動産会社を選んだり、手数料価格を交渉したりする
- 3月や9月など引っ越しシーズンなど需要のある時期を狙って売却活動をする
- ハウスクリーニングをして物件の印象をアップする
不動産を高く売却できるかどうかは、不動産会社の手腕にもかかってきます。
不動産会社によっても得意・不得意がありますので、該当エリアで同様の物件の売却実績が多い、信頼できる不動産会社を選ぶようにしましょう。
また、不動産の売却には、首都圏で平均8カ月程度の期間を要するといわれています。
需要の高い時期を狙って売却活動を開始するなら、きちんと売却計画を立てることも大切です。
売却にかかる期間については、下記のコラムで詳しくお話ししておりますので、売却計画の参考にしてみてくださいね。
不動産の売却期間を解説!平均期間をチェックして家の売却をスムーズに
家の売却でのマイナスを抑える方法を考えよう
住宅は時間とともに資産価値が下がるので、家の売却でマイナス・赤字になってしまうのはよくあることです。
仮に購入金額と同じ価格で売却できたとしても、譲渡費用分が赤字になってしまいます。
家の売却でマイナス(譲渡損失)が出た場合は、確定申告で損益通算をすることで税金の控除を受けられます。
住宅ローンのある自宅の売却による譲渡損失、自宅の買い替えによる譲渡損失について、税金の還付を受けられる特例がありますよ。
売却年で損益通算しきれない場合は、3年に渡って繰越控除も可能ですので確定申告を忘れないでくださいね。
家の売却でマイナスを出さない、赤字を抑えるためには、少しでも高く売却することが大切。
売却力が強く、信頼できる不動産会社を見つけましょう。
千葉・北総エリアの不動産売却でお悩みの方は、お気軽にイエステーションへご相談ください!
多古町店 前島 亮
売却は一生に何度もあるものではございません。
より安心していただけるよう、分かりやすい資料とわかりやすい説明を心がけております。
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