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ひび割れがある家を売却するには?高く売る方法もチェック

こんにちは。千葉エリアの不動産会社「イエステーション」前島です。

 

家の基礎や壁にひび割れがあっても売却自体は可能です。

しかし、ひび割れは外観に与える印象も良くない上、安全上の不安も感じさせやすいので、どうすれば売れるのかと懸念される方も多いのではないでしょうか。

 

今回のコラムでは、ひび割れがある家を高く売るコツ、売却の流れをご紹介します。

ひび割れが発生する原因や、売却価格に影響するひび割れの目安も解説しますので、ぜひ参考にしてくださいね。

ひび割れ

 

 

家にひび割れが発生する原因

なぜ家にひび割れが発生するのか、その原因として、大きく分けて2つのケースが考えられます。

1つは、家を建てる際に施工ミスがあった場合、もう1つは、地盤の緩さ・歪みから、自重によって建物が沈んだり、傾いたりする「不同沈下」が発生している場合です。

 

ひび割れの発生原因となる施工ミスとは?

家の構造、あるいは建築に使用する資材が、建物を支えるために必要な強度に達していない場合、ひび割れが発生する可能性があります。

 

例えば、鉄筋コンクリート造の家の場合、鉄筋は建物にかかる負荷を支える役割があるため、数が足りないと耐え切れず、コンクリート部分にひび割れが生じます。

本数だけでなく、鉄筋の配置ミスも原因になりえます。

建物の表面に近いところに配置されると、鉄筋が支えとしての機能をうまく発揮できずに、負担に耐えられなくなってしまうからです。

 

基礎(土台)としても使用されるコンクリートの品質も、強度に大きく影響します。

建築資材として使用されるコンクリートは、建築基準法により、日本産業規格(JIS)など国土交通大臣の指定する基準に適合していなければいけません。

また、基準に適合した資材を使っていても、工事期間を短くするために、水を足すなど雑な施工を行うと、コンクリートの強度が不足してしまいます。

 

不同沈下によるひび割れとは?

建物の建築にミスがなくても、家が建っている地面が緩いことで、自重によって住宅が沈んでしまうことがあります。

地盤の一部が沈んで家が傾き、そのズレによってひび割れが発生します。

 

不同沈下による現象は、基礎や外壁、内壁のひび割れだけではありません。

ひび割れとともに、床に置いたものが一定方向に転がったり、建具の開け閉めがしにくくなったり、といったことが起こったら、不同沈下を疑ってみてください。

 

ひび割れを放置すると危険!

ひび割れを放置してしまうと、ひび割れから雨水が入り、重要な構造部を腐らせてしまう可能性があります。

湿気のある状態が続けば、シロアリの生息を促す原因になることも。

 

家が傾いたり、倒壊したりといったリスクもあるため、ひび割れを見つけたら「何らかの問題が起きている可能性がある」と認識することが大切です。

 

 

ひび割れがある家は売却可能!影響するひび割れの程度とは

ひび割れがあっても、売却自体は可能です。

しかし、ひび割れがあると、内覧に訪れた人に「この家、安全性は大丈夫?」と不安を抱かせる可能性もあり、購入を避ける人もいるでしょう。

見た目にもひび割れがあるとわかりやすいので、「修繕が必要だ」と購入意欲を下げる恐れも。

 

そのため、ひび割れがある家は一般的に、市場相場よりも売却価格が下がる傾向があります。

 

ひび割れはきちんと買い主に告知する必要がある

売りにくい原因になるなら、ひび割れを隠しておいた方が良い気もしますよね。

しかし、事実を隠ぺいすると、売却後に買い主から「契約不適合責任」を問われ、損害賠償や契約解除などを求められる可能性があります。

 

契約不適合責任については、「売主が負う契約不適合責任とは?不動産取引前に確認しよう」で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

 

売却価格に影響するひび割れとは?

売却価格に影響を及ぼすのは、「建物の構造を劣化させる恐れがある」ひび割れであり、すべてのひび割れではありません。

 

判断基準としては、建物状況調査(インスペクション)の指摘事項が目安となります。

建物状況調査とは、国土交通省の定める講習を修めた有資格者「既往住宅状況調査技術者」による、建物の劣化や不具合状況の調査です。

 

調査の目的は、建物の安全性や日常生活に支障がありそうな劣化がないか把握すること。

家にあるひび割れが、指摘事項として定められたひび割れの程度に該当すれば、売却価格が下がる可能性があります。

 

基礎部分にあるひび割れの場合

建物の中でも基礎部分はひび割れが起こりやすい箇所であり、構造部に何らかの問題が生じている可能性があります。

 

指摘事項には、「幅0.5mm以上のひび割れ」「深さ20mm以上の欠損」「さび汁を伴うひび割れ」が定められています。

さび汁とは、コンクリートの中にある建築資材(鋼材)がさびて表面に染み出た、茶色や褐色の腐食によって生成された物質のこと。

 

指摘事項に当てはまるひび割れがある家は、市場相場の7〜8割ほどで売却されることが多いです。

 

外壁にあるひび割れの場合

外壁は基礎部分に比べて、構造部に直接影響は少ないです。

 

ただし、壁を取り付けるための「下地材(合板、ラス網、ボード、防水紙、構造材など)」までひび割れが到達している場合は、雨水の侵入により、柱など構造体の劣化を進めてしまう恐れがあります。

 

外壁のひび割れがひどいケースでは、市場相場の8〜9割ほどの価格で売買されることが多いです。

 

内壁にあるひび割れの場合

内壁にあるひび割れは、構造部に直接影響を及ぼすことはほとんどありません。

 

ただし注意点として、外壁と同じく、下地材(合板、ボード、構造材など)までひび割れが到達している場合は、不同沈下によって生じた可能性があるため注意が必要です。

建具の不具合や、家の傾きが同時発生していないか、あわせて確認しましょう。

 

 

ひび割れがある家を高く売却するコツ

ひび割れがある家を高く買ってもらうのは難しく、買い手が付きづらいので、スムーズに売れるかどうか、といった心配もあるのではないでしょうか。

 

ひび割れがある家を高く売る方法は?

なるべく高値で売りたいなら、売却前にひび割れを補修するのがベストといえます。

ひび割れがあった事実は伝える必要があるものの、外観がきれいになれば印象も良くなるはず。

この部分にひび割れがあったがきちんと直した、という記録を付けて補修内容を明示できれば、安全性に問題がないと説明できるのも理由の一つです。

また、メリットとして、購入希望者の信頼も得やすくなるでしょう。

 

補修後に建物状況調査を受けるのも、良い方法といえます。

有資格者によって「補修の事実」を認めてもらえれば、購入希望者の安心材料となります。

 

ただし、ひび割れの規模や発生原因によっては高額な費用がかかり、赤字になる場合もあることにご注意ください。

 

不動産会社に買い取ってもらうのも手段の一つ

不動産会社が取り扱う不動産の種類によって異なりますが、ひび割れのある家は、不動産会社に直接売却することも可能です。

買取後に修繕し、再販するというケースもあるので、買い主を探して不動産会社を仲介して売買取引するよりも高値で売れる可能性もあります。

買取を検討される際は、複数社に査定依頼をし、査定額や対応を比較検討してみてください。

 

長期間売れないと支出がかさむことにご注意を

不動産は所有しているだけで、固定資産税など税金や、維持管理費がかかります。

希望の売却価格を求めすぎると、せっかくの購入希望者を逃がす恐れもあるので、価格交渉には柔軟に対応することをおすすめします。

ひび割れの状態のまま売却活動をする場合は、修繕費は売り主が負担するなど、売り方を工夫するとスムーズに売却が進むかもしれません。

 

 

ひび割れがある家を売却する流れ

ステップ

ひび割れがある家の売却は、一般の売却とほとんど同じ流れで進みます。

一般的に、不動産を売却する方法には、不動産会社に買い主を探してもらう「仲介」と、直接不動産会社に売却する「買取」があります。

 

仲介の簡単な流れは、次の通りです。

  1. 不動産会社に査定を依頼し、売却の相談をする
  2. 不動産会社に仲介を依頼し、媒介契約を結ぶ
  3. 不動産会社が販売活動を開始する
  4. 購入希望者が見つかれば、価格交渉や、ひび割れについての告知を行う
  5. 買い主と売買契約を結ぶ
  6. 売買代金の決済、物件の引き渡しをする

 

一方、買取では買い主を探す必要がないので、販売活動に時間がかかりません。

なるべく早く現金化したい、という方は、買取も検討してみてください。

 

 

ひび割れがある家を売却するなら買取も手段の一つ

ひび割れがある家は、内覧に訪れた人に良くない印象を与えたり、安全性への不安を感じさせたりするので、買い手が付きづらい物件です。

ひび割れの程度が建物状況調査の指摘事項に当てはまる場合は、市場相場よりも安く取引される傾向があります。

 

ひび割れがある家を少しでも高く売るなら、補修するのがベストな方法といえますが、補修の規模によっては高額な費用がかかって、赤字になる恐れもあるのでご注意ください。

その点、不動産買取であれば、不動産会社が現状そのままを買い取って修繕し、再販するケースもあり、仲介での売買よりも高く売れる期待が持てます。

 

また、買取の場合、購入希望者を探す時間が省けるので、なるべく早く現金化したい方にもおすすめの売却手段です。

 

不動産の売却に悩んだときは、ぜひ不動産会社にご相談ください。

千葉エリアの不動産売却のお悩みは、「イエステーション」がサポートいたします!

ひび割れがある家を売却するには?高く売る方法もチェック

多古町店 前島 亮

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