不動産相続のこと

不動産を相続したら確定申告はどうする?必要な場合や申告方法を詳しく

こんにちは。千葉・北総エリアの不動産会社「イエステーション」前島です。

 

確定申告とは1年間の所得を計算し、所得税の申告と納付を行うもの。

相続した財産は「所得」ではありませんので、基本的に不動産の相続で確定申告は不要です。

しかし、場合によっては確定申告が必要になるケースもあるので注意!

 

そこで今回のコラムでは、不動産の相続で確定申告が必要になるケースについて解説します。

どんな場合に確定申告が必要で、どんな場合には不要なのか。

確定申告の方法や必要書類、確定申告の際の注意点も合わせてお伝えします。

 

 

不動産相続で確定申告が必要な場合、不要な場合を解説!

相続した財産は「所得」とはみなされませんので、不動産を相続しても、基本的には確定申告は不要です。

しかし、いくつかのケースでは「所得」とみなされ、確定申告が必要になることがあります。

 

不動産を相続して確定申告が必要となるのはこんなケースです。

 

【1】相続した不動産を売却した場合

相続後に不動産を売却した場合、売却で得た利益は所得となるため、確定申告が必要です。

売却代金すべてが所得になるわけではなく、売却金から売却費用や取得費を差し引いて、残った利益が譲渡所得となります。

 

相続不動産を一定期間以内に売却した場合、取得費に相続税の一部を加算できる、譲渡所得から一定金額を控除できる特例などがあります(条件あり)。

 

不動産を売却した翌年の2月16日~3月15日の間に、譲渡所得として確定申告をしましょう。

 

【2】不動産を売却して現金で分けて相続した場合

相続人が複数人いる場合など、公平に相続しやすいように不動産を売却し、その売却金を分配する相続方法を「換価分割」といいます。

このとき、不動産を売却して発生した売却益は譲渡所得となるため、確定申告が必要となります。

 

換価分割で相続した相続人全員それぞれ、確定申告が必要です。

所得が発生した日は相続人の口座に売却金が振り込まれた日ではなく、不動産を売却した日となります。

 

【3】家賃収入のある賃貸物件を相続した場合

家賃収入のある不動産を相続した場合、相続開始以降に得た家賃収入は不動産所得として確定申告が必要です。

こちらも家賃収入全額ではなく、経費(管理費、修繕費、減価償却費など)を差し引いた利益分が不動産所得となります。

 

また、被相続人が亡くなった年の1月1日から死亡日までの家賃収入については、被相続人の所得として相続人が代わりに確定申告をしなくてはいけません。

これは「準確定申告」といい、相続人が2名以上いる場合は全員の連名で行います。

 

【4】相続した不動産を寄付した場合

相続した不動産を国や地方公共団体、特定公益増進法人などに寄付した場合、一定の要件を満たしていると寄付金控除として所得税の控除を受けられる可能性があります。

所得税の控除を受けるためには確定申告が必要です。

 

 

不動産相続で確定申告が必要になったら、どう申告する?

確定申告は、必要書類をそろえて確定申告書を作成し、住所を管轄する税務署へ申告を行います。

 

書類の作成方法には以下の3つがあります。

  • 税務署の窓口で作成する
  • 国税庁のホームページ内「確定申告書等作成コーナー」を利用して作成する
  • 税理士へ依頼して作成

 

自分で作成した申告書は、税務署へ持参または郵送し、確定申告書等作成コーナーで作成した場合はそのままe-TAXで申告もできます(マイナンバーカードなどの事前準備が必要です)。

 

相続不動産の売却や家賃収入に関連して確定申告をする場合は、確定申告書のほかに不動産の詳細や譲渡所得・不動産収入に関する書類が必要となります。

  • 譲渡所得の内訳書
  • 不動産の登記簿謄本
  • 売買契約書のコピー
  • 売却費用の領収書
  • 取得費用の領収書
  • マイナンバーや身分証明書 など

 

ケースによって必要書類が異なるため、税理士などへ相談して準備することをおすすめします。

 

 

不動産相続で確定申告をするなら、こんな点に注意

確定申告の期限は、所得があった翌年の2月16日~3月15日の間です。

 

確定申告の必要があるのに無申告だったり期限に遅れたりすると、無申告加算税や延滞税が課せられます。

優遇措置や控除の特例などの対象であっても受けられなくなってしまうので、期限に遅れないように注意しましょう。

 

また、被相続人の確定申告を代わりに行う「準確定申告」は期限が異なり、相続開始の翌日から4カ月以内に申告と納税を行わなくてはいけません。

 

なお、所得税の確定申告が不要でも、相続財産の総額によっては相続税の申告と納税が必要となる場合もあります。

相続税の申告・納税は、相続開始の翌日から10カ月以内で、確定申告の期限とは異なりますので、こちらも注意が必要です。

 

不動産相続に関連する手続きの期限については、下記のコラムもご覧ください。

不動産相続の期限はいつまで?放置のリスクや手続きの流れも確認!

 

 

不動産の相続は確定申告が必要なケースも!申告を忘れずに

確定申告とは1年間の「所得」を計算して所得税の申告と納税を行うものなので、「所得」ではない不動産相続では基本的に確定申告は不要です。

 

ただし、相続した不動産を売却した場合や、不動産を売却して等価分割で相続した場合は、不動産の売却益が譲渡所得となるため確定申告が必要です。

そのほか、相続不動産が賃貸物件で家賃収入がある場合も、不動産所得として確定申告をしなくてはなりません。

 

また、確定申告は所得があった翌年の2月16日~3月15日の間に行い、無申告や申告遅れは、無申告加算税や延滞税が課せられてしまうので注意しましょう。

確定申告は自分で申告書を作成することもできますが、不動産相続や売却が関わる場合は必要書類なども異なるため、税理士などの専門家へ相談することをおすすめします。

 

相続不動産は、売却するケースも多いものです。

千葉・北総エリアで相続不動産の売却を検討されている方は、お気軽にイエステーションへご相談ください!

不動産を相続したら確定申告はどうする?必要な場合や申告方法を詳しく

多古町店 前島 亮

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